- 日程
- 2016年5月下旬(1泊2日・白馬山荘)
- 天気
- 晴れ
- コースタイム
- 6時間 15分(11km)
- 実測タイム
- 4時間 45分
- タイム乖離率
- 80%
- 装備
- 春秋小屋泊装備+アイゼン(40L・10kg)
- 交通手段
- 自動車・猿倉駐車場(無料)
適度に空いている白馬山荘でゆっくりと夜を過ごし、今日は白馬三山への縦走に向かう。当初の目論見としては白馬鑓温泉の方から下る予定であったが、小屋での情報によると、一日前に事故があったらしく、道も良い状態ではないため薦められないとのことであった。どうしたものか。
白馬山荘から杓子岳へ
4時起きで朝食をとり、5時前に白馬山荘を出た。5月下旬にもなるともう外は明るく、ちょうど朝焼けの時間であった。昨晩の夕焼けに続き、朝焼けも綺麗に見られるとは運が良い。長野側は薄い雲が広がっているが高い雲はほとんどなく、ほぼ快晴と言っても良いぐらいの天気だ。
昨日の頂上山荘からの登りでは曇りのため白馬岳の山頂がよく見えなかったが、今日はよく見える。長野の町からみるとどっしりとした姿しか見えないが、横からみると特徴的で面白い。
刻一刻と色が変わる景色を堪能しながら杓子岳方向に下る。やはり泊まりの人は、同じように白馬三山を登ろうとする人が多い。途中で数グループをパスしつつ、杓子岳へとペースを早める。
杓子岳の直下からはガレ場の急登だ。足場が不安定であるため、慎重に登る。特に後続がいる場合には落石の危険性もあるため注意が必要な場所だ。
急登を10分程度登ると細長い山頂に出る。距離は短いが、鑓ヶ岳方面に歩くと気持ちの良い稜線歩きが楽しめる。
杓子岳から鑓ヶ岳へ
細長い山頂を進むとガレ場の下りとなる。登りほど急な道ではないが、足元が不安定である状況に変わりないため、注意して進む。
途中、雷鳥を見つけた。もうすっかり夏毛になっている。白馬では雷鳥をよく見かける。天気が悪い日などはさらにみかけるようになるため、天気が悪い日でも雷鳥を心待ちにして登れるというのは良い。
杓子岳から鑓ヶ岳の登山道は歩きやすい。景色を堪能しながら進む。
(↓写真は鑓ヶ岳方面からの杓子岳方面への登山道)
山頂からは杓子岳と白馬岳がきれいに望める。
栂池方向の稜線も美しい。
反対側は唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳へと続く稜線が広がる。鑓ヶ岳の山頂の景色は素晴らしい。時間があれば食事をとったり、コーヒーを飲んだりするのも良いだろう。360度の絶景だ。
鑓ヶ岳から大雪渓へ
鑓温泉方向は雪が多く、また、今月はじめの白馬での失敗もあるため、安全を期して来た道を戻ることとした。
鑓ヶ岳から帰るときは基本的には同じルートを通る。杓子岳は山頂を通らず、取り付き部分の巻道をトラバースできる。雪が多い時期だとトラバースが少し危なくなる(アイゼンがないと怖い、という程度)。状況をみて判断する必要がある。雪が多そうであれば素直にアイゼンを履くなり、山頂から迂回するなりの対応を行う。鑓ヶ岳の方面から見ていると明瞭そうであるが、近くまで行くと複数それっぽいルートがあるため、よく見ておこう。
杓子岳を巻き、頂上山荘への鞍部に差し掛かるところでちょうどよいところがあったので小雪渓の下部までショートカットした。雪の多少や状態で大きく変わるため、危険そうであると思った場合には素直に小雪渓側から下りるべきである。
大雪渓を下る
登りでは苦労させられる大雪渓も下りは一転して楽になる。雪がクッションとなってくれるため、テンポよく進めるだろう。天気が悪く、滑落しかねないような状態のときは無理をせず登りと同じように安全におりよう。ゴールデンウィークの撤退時は風が強いこともあって、要所要所でクライムダウンした。
あれほどつまらないと思った道も帰りはだいぶ楽になるのもあって、そんなに悪くなかった気分になってしまう。これがもう一度大雪渓に行っても良いかな、と思ってしまう原因かもしれない。
あとは来た道を猿倉に向かってひたすら進む。迷いやすい部分もないため、特に問題もないかと思うが、大雪渓の下の方ではクレパスや踏み抜きに注意する必要がある。
山行を終えて
大雪渓が精神的に辛かったが、天気に恵まれたため、きれいな空や雲海を堪能できた。人が多い時期は辟易しそうではあるものの、ルートは広く、ストレスなく進める方ではないかと思う。オススメのルートである。
- 景色
- 山荘の設備、過ごしやすさ
- アクセス
- 雷鳥に遭遇しやすい
- 大雪渓の登りが精神的にも肉体的にもつらい
- 全体的に単調