登山・クライミング用語集 – ヤマペディア：あ行

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扇沢

扇沢（おうぎさわ）は、長野県大町市に位置する立山や爺ヶ岳等の登山口となる場所である。観光バスが常に多くいることもあって、一般観光客が大多数を占める。そのため、実は扇沢では登山者はマイノリティな存在である。

扇沢からのルート

北アルプスの北側に位置する立山連峰、後立山連峰への入口となる。バスの便も多く、また、駐車場も充実し、車の回送サービスもあるため、縦走する際にも便利である。

立山

関電トロリーバス、黒部ケーブル、立山ロープウェイ、トロリーバスを乗り継いで室堂に至り、室堂から山頂を目指す。雄山神社のある雄山まではコースタイム2時間のため、登山者だけでなく、一般観光客も少なくない。

剱岳

有名な蟹のタテバイ、蟹のヨコバイを通るルートを選択するのであれば、通常は立山同様に関電トロリーバス等を乗り継いで室堂から登る。

爺ヶ岳

大町方向にコースタイム15分程度を下ると爺ヶ岳への入り口となる柏原新道の登山口がある。駐車場はこちらにもあるため、縦走しないような場合にはこの駐車場の方が便利である。なお、駐車可能台数は10数台程度であり、年間通じて土日はほぼ満車になっていることが多い印象を受ける。

針ノ木岳

扇沢駅の脇にある登山口からビョウブ尾根を登る。針ノ木岳の山頂に至るまでには、途中に北アルプス三大雪渓とされる針ノ木雪渓を登る。

下ノ廊下（旧日電歩道）

関電トロリーバスで黒部ダムまで行き、バスの横をすり抜けるように外に出ると下ノ廊下への入り口がある。積雪が多いため、通行可能な期間は9月から10月頃の1-2ヶ月程度と例年短い。

扇沢への交通手段

自家用車、バス、タクシーと様々な手段で到達可能である。

駐車場

扇沢駅に近い場所は有料駐車場となっており、駅に近いごとに時間あたりの単価が高くなる。扇沢への入口となる最後の洞門の途中に登山者用駐車場があり、ここだけは無料で駐車することが可能である。但し、ゴールデンウィークや紅葉の時期など、ハイシーズンの土日は夜明け前に着かないと駐車できないことも少なくない。

バス（2018年）

冬季は道路自体が閉鎖されるため、春から秋のみの運行となる。

タクシー

信濃大町駅から出ていることが多い。その多くはバスの時間が中途半端等の理由で乗っているケースが目立つように思う。
ただ、料金が普通車（4-5人）で 4,480円前後、ジャンボタクシー（９人）で 6,980円前後という金額感からすると人数さえ揃えばバスよりも安い。そのため、電車で来ているパーティは積極的に利用すべき交通手段である。

回送サービス

富山方向に抜けることができるため、自家用車の場合は回送サービスを利用するとピストンしなくて済む。
予約をするのが通常であり、また、キャンセル料はないことが多いため、繁忙期はとりあえず押さえておいた方が安全である。
山域によっては普通車・ワゴン車のみということもあるため、注意が必要である。

公式サイト

• 立山黒部アルペンルート