- 日程
- 2015年1月上旬(2泊3日・ビパーク/高塚小屋)
- 天気
- 曇り
- コースタイム
- 6時間 16分(10km)
- 実測タイム
- 4時間 36分
- タイム乖離率
- 88%
- 装備
- 厳冬期フル装備(80L・25kg)
- 交通手段
- 公共バス
高塚小屋は空いていたということもあり、快適そのものだった。天井に近い上の方が空いていれば少しは暖かいだろう。
やっと天気は良くなった。あまり嬉しいタイミングでの回復ではあるが、晴れないよりはマシだ。高塚小屋から先は夏道とほぼ変わらない。雪山の装備はすべてしまい、再び重くなったザックを背負って歩き始めた。
目次
雪の屋久島・宮之浦岳/高塚小屋から縄文杉・大王杉へ
高塚小屋から縄文杉までは5分程度。夕方も誰もいなかったが、朝も誰もいない。縄文杉は遠くからでもものすごい太さであることが分かるが、いまいち大きさが把握しづらく、先のウィルソン株の方が近くで見られてすごさが伝わりやすい気がする。
前日の夜にゆっくりと縄文杉は見たのでそのまま通り過ぎる。
ここからは本格的に下りが始まる。上部の木道は凍結していたため、かなり怖かった。降りるに連れて凍結はなくなっていたため何とかなったが、凍結や濡れている場合にはそれなりに危険であるため注意したい。
大王杉からウィルソン株へ
縄文杉の付近からはさらに道標も多くなり、とても分かりやすい。そもそも木道があるため迷いようもないが分かりやすいことは良いことだ。ウィルソン株まではひたすら下る。前日までの疲れが少なからずたまっているため、いきなりの長い下りはそれなりにつらい。
ウィルソン株付近は広場になっており、休むポイントとしても良い。
ウィルソン株から大株歩道入口へ
ウィルソン株から先は怖かった木道も終わり、登山道っぽい道に戻る。これまでよりは緩くなった下りを進むとレールにぶつかる。
大株歩道入口から楠川分れへ
トロッコレール沿いの道はレールがずっと続くため、純粋に楽しい。ただ、同じような道がひたすら続くため、途中からは少し飽きてくる。
楠川分れから辻峠へ
ここからは登りが始まる。それなりに急登となるため、地味につらい。ただ、距離は大したことないため、黙々と登ると良い。
辻峠から太鼓岩を登る
この日のハイライトは間違いなく太鼓岩からの景色だ。観光客も多いため、一気に人が増えるが、宮之浦岳を一望できる最高のポイントだ。あまり広くないのが残念ではあるものの、天気がよければ離れ難くなるような場所だ。
この景色を見ると、天気の回復があと1日早ければ山頂も素晴らしかったのに、、、との思いがついつい出てきてしまう。
辻峠から白谷山荘分岐へ
太鼓岩を降りて、辻峠から再び下りが始まる。白谷山荘までは距離もなく、特に大変なところもない。白谷山荘付近はテーブルもあり、昼食を食べるのにも適した場所だ。
原生林歩道・奉行杉コース(三本足杉へ)
分岐からはバス停まで直行できる道もあるが、せっかく来たということもあり、ゆっくり遠回りして帰ることにした。屋久杉と川と苔が作り出す緑の世界はなかなか見られない美しさだと思う。木漏れ日が良い感じのコントラストを作り出してくれ、屋久杉以外のすべての場所が美しかった。
ただ、観光地となめると痛い目に合う。アップダウンは普通の登山道と変わらないレベルのため、普通につらい。標高も下がって暑くなってきたこともあり、休み休み進まざるを得なかった。ベンチが至る所にあるため疲れたら休みやすいのは良い。
弥生杉歩道・弥生杉コース(白谷雲水峡バス停へ)
美しい景色は相変わらずだ。この辺りは道が入り組んでいるため、間違った方向に行かないように注意が必要だ。弥生杉への道も結構上がることになりつらい。入り口が見えると一気に疲れが出てきた。バス停には椅子もあるため、ゆっくりと待つことができた。
山行を終えて
トレースがほぼない、人もいない雪山をしっかりと歩くことができ、ただ楽しかっただけでなく、今後の山行のための良い経験にもなったと思う。思い返すと、やはり一番つらかったのは張り出した枝の中をほふく前進しながら進まざるを得なかったところだったと思う。20kg超の80Lザックを背負ったまま体勢を大きく変えるのは本当につらかった。エスケープルートがないのが難しいところだが、全体的に危険な道はないため、冬でもチャレンジしやすい縦走路だと思う。
- 美しい景色
- 道標が多く迷いにくい
- 標高差が小さい
- 概ね安全なコース
- 水場が多い
- 樹林帯が長い
- 天気が基本的に悪い
- アクセスが悪い
- 縄文杉エリアの急な木道